おじいちゃん…じゃなくてパパ！？ 高齢で父親になることのリアル

「おじいさん」かと思ったら父親だった！？

公園に行くと孫をを遊ばせている、祖父母の方をよく見かけます。　　でもよく話を聞いてみると、「実は、おじいさんではなく、お父さんだったんだ…！」なんて驚くことがたまにあります。（大体のケースで男性がバツイチで10歳以上歳の離れた女性との再婚）

実際に地元の学校（特に私立）では、生徒の中に必ず一人、と言っていいほど高齢の父親を持つ子がいる気がします。
年齢が高いお父さんって、子供にどんな影響を与えるのでしょうか？

高齢の父親が子供に与える影響

高齢の母親がダウン症のリスクを高めることは有名ですが、実は父親の年齢も無関係ではありません。Fertil Steril（2022年）のレビューによると、40歳以上で子供を持つ男性は、子供が以下のような精神・行動障害を持つ可能性が高くなることが指摘されています。

• 双極性障害：フィンランドの研究によると、50歳以上の父親の子供は、30代前半の父親の子供に比べて2.84倍の確率で双極性障害を発症。
• 統合失調症：2000年から2020年に発表された23件のレビューによると、父親の高年齢化と子供の統合失調症のリスクとの間に強固な関連があり、50歳以上の父親の子供が統合失調症を発症する確率は、25歳未満の父親の子供の約3倍。
• 自閉症：スウェーデンで行われた400万人の子供を対象としたコホート研究では、母親の年齢を調整した後、45歳以上の父親の子供が自閉症と診断される可能性は2.27倍。
• ADHD（注意欠陥多動性障害）：1973年から2001年にスウェーデンで生まれたすべての人（約262万人）を対象とした研究では、20～24歳の父親の子供と比較すると、45歳以上の父親の子供がADHDと診断される確率は約13倍。
• 知能の低下：いくつかの大規模な研究では、高齢の父親の子供は男女ともに認知能力が低いことが報告されており、最も若い父親と最も高齢の父親グループの子供は知能スコアが低いという、逆U字型の関係が確認されています。

こうしたデータを見ると、「まぁ、なんとかなるでしょ！」と楽観視するのは難しくなりますね。

ヨーロッパでも増えている高齢パパとその影響

ヨーロッパでは、晩婚化やキャリアを優先する人が増えたことで、高齢で父親になるケースが珍しくありません。特に都会では、40代後半から50代で初めて子供を持つ人も増えています。ただ、これには子供にとってのメリット・デメリット両方があるのも事実。

例えば、フランスやドイツの学校では、高齢の父親を持つ子供が「おじいちゃんみたいなパパ」とからかわれることがあります。また、ヨーロッパの研究でも、高齢の父親の子供は学習障害や発達障害のリスクが高いことが指摘されています。

友人のお子さんの同級生にも高齢の父親を持つ子供がいます。　その子は現在、日本でいう高校生ですが、勉強についていけず落第しそうになっているそうです。　友人も多く明るい子なのですが授業中も落ち着きがなく、学力面でハンディを抱えているとのことでした。

もちろん、すべての高齢の父親の子供が成績が悪く落ち着きがない、というワケではありませんが、こうしたリスクがあることは知っておいてほしいポイントです。

こうしたデータを見ると、「まぁ、なんとかなるでしょ！」と楽観視するのはどうなのかなと思います。

ヨーロッパでも増えている高齢パパとその影響

ヨーロッパでは、晩婚化やキャリアを優先する人が増えたことで、高齢で父親になるケースが珍しくありません。特に都会では、40代後半から50代で初めて子供を持つ人も増えています。ただ、これには子供にとってのメリット・デメリット両方があるのも事実。

例えば、フランスやドイツの学校では、高齢の父親を持つ子供が「おじいちゃんみたいなパパ」とからかわれることがあります。　また、ヨーロッパの研究でも、高齢の父親の子供は学習障害や発達障害のリスクが高いことが指摘されています。　そして子供の成績や行動がらみのトラブルが原因で夫婦間での言い争いや、喧嘩が多くなっていき、最終的に離婚に至るケースも実際にあります。

友人のお子さんの同級生の中にも高齢の父親を持つお子さんがいます。　その子は現在、日本でいう高校生ですが、勉強についていけず落第しそうになっているそうです。　　授業中も落ち着きがなく、学力面でハンディを抱えているとのこと。　もちろん、すべての高齢の父親の子供がこうなるわけではありませんが、こうしたリスクがあることは知っておいてほしいと思います。

育児と経済的負担

また、年齢が上がると体力的に子供と遊ぶのがキツくなります。　アラフィフともなれば運動会で走るのも一苦労、抱っこも重労働…。　実際に子供とサッカーするのは体力的に無理、と言った声を聞いたことがあります。　　

さらに、子供が大学を卒業するころにはすでに定年を迎えているため、教育費や生活費の確保も悩みの種になりがちです。老後資金を考えながら、子供の養育費も確保するのは簡単なことではありません。 (私の知るヨーロッパの高齢パパは会社員では無くて、自営業)

子どもを持つなら早い方が良い理由：将来の教育費は大丈夫？

子どもを大学まで進学させるには、多額の教育費が必要となります。進路によって費用は大きく異なりますが、以下にその一例を示します。

・すべて公立の場合：​幼稚園から大学までの19年間をすべて公立で通った場合、総額は約1,000万円とされています。 ​
・すべて私立の場合：​全て私立に通った場合には約2,000万円を超えると報告されています。 ​
※データソース　保険比較ライフィmetlife.co.jp

子どもを持つ時期が早ければ、教育費の積み立て期間も長く取ることができ、毎月の負担額を軽減できます。例えば、子どもが生まれてから大学入学までの18年間で教育資金を準備すると仮定した場合、総額1,000万円を準備するには、毎月約4.6万円の積み立てが必要です。しかし、子どもを持つ時期が遅くなり、積み立て期間が短くなると、毎月の負担額はさらに増加します。

もちろん、高齢でも素晴らしい父親になれる人は沢山います。でも、年齢が高くなるほどリスクがあることは事実。
精神疾患や行動障害のリスク、体力的・経済的負担を考えると、子供を持つ時期は慎重に考えた方がよさそうです。

男性の中には、「高齢出産のリスクは女性だけのもの」と考えている人もいらっしゃるようですが、それは明らかに誤解です。
実際には、父親の年齢も子供の健康や発達に大きく関係しており、高齢の父親にはそれなりのリスクが伴います。そのことを理解した上で、できれば早いうちに子供を授かることを検討するのが理想的ですね。