英国で始まる?駐在員家族への英語要件
イギリスが導入を検討している新たな移民制限策によって、駐在員の家族にまで英語試験が課される可能性が出てきました。英政府が移民制限を強化し、成人の帯同家族にも英語要件(CEFR A1=英検3級程度)を設ける方針を示したためです。
英国の就労ビザには現在、帯同家族を含めて英語要件がありません。 原則的に数年の滞在を前提とし、永住につながらないため例外扱いとされているそうです。
現時点では詳細は不明ですが、成人の扶養家族にCEFRでA1レベル(英検3級相当)の英語力が求められるかもしれないということで、現地では「家族も英語試験…!?」と不安の声が広がり、日本政府も詳細明確化を求める動きです。
このような制度が広がりつつあるなかで、当相談所「アクア・マースト」は、海外駐在員と結婚したいという日本人女性から多くのお問い合わせをいただいています。 けれども、あらためて男性駐在員の皆さまにお伝えしたいのは、「基本的な語学力がない女性との結婚は、将来的にあなた自身を苦しめる可能性がある」ということです。
欧州では“言葉が話せない”では済まされない――語学力がビザにも影響する現実
これはイギリスだけの話ではありません。 私が住んでいるドイツでも、非EU圏から来た移民は「インテグレーションコース」という語学と文化(社会常識)の講座を受ける義務があります。 これにきちんと通わないと、ビザの更新が難しくなるケースがあるそうです。
私はこの制度ができる前からドイツに住んでいるので、インテグレーションコースに参加したことは無く、私費でドイツ語学校に通っただけでした。 現在、日本人駐在員の配偶者にもコース参加が義務づけられているのかはよくわかりませんが、ドイツ大使館などが発行している情報では、配偶者ビザでの入国前に A1レベル(簡単なドイツ語) の取得が推奨されているようです。
ただし、駐在員ビザ(企業内転勤など)で滞在している日本人と結婚している場合は、例外となることも多く、義務ではない場合もあります。 詳細は日本大使館、お勤めの会社の人事部などに問い合わせるのがよいと思います。
オーストリアやオランダでも、長期滞在者にはドイツ語やオランダ語の取得義務が課されていて、言語力が生活の前提になっているのです。
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日本人の英語力は世界92位、だからこそ…
つまり、「日本人同士だから大丈夫」と思っていても、現地の制度や生活環境に合わせるには、最低限の語学力が必要だということ。
EF社(世界で語学学校を展開する「EFエデュケーション・ファースト 所在地はスイス)による「英語能力指数」によれば、日本は2024年で世界116カ国中92位。まさに過去最低の水準でした。
語学力が高くない相手と海外で生活を始めるのは、愛情だけでは乗り越えられない壁が出てくるかもしれません。
少なくとも英国において、英語がある程度話せない方との結婚は「愛があっても生活していく中で苦労する可能性が高い」ことを男性駐在員にはぜひ理解していただきたいです。
もちろん、語学は努力で身につくものですが、結婚という人生のパートナー選びにおいては、最初からある程度の英語力を持っている方との方が、海外生活においては安心感が違います。
お相手を選ぶ際には、「お相手には生活を一緒に築ける力があるか」もぜひ意識していただきたいと思います。
現地での手続きや子育て、緊急時の対応など、配偶者にある程度の語学力がないと、すべての負担があなた一人にのしかかることになります。 家の契約やお子さんが出来たときには学校との連絡、病院での対応など、夫婦のどちらか一方だけが担うには限界があります。
実際に某日系企業に勤める現地採用の友人は、上司にあたる駐在員の奥様が通院するときに、上司から頼まれ平日の昼間(彼女の勤務時間)病院に通訳として同行したそうです。
もちろん友人は嫌がることなくお手伝いしましたが、通常の業務が滞り、少し残業となり、お子さんのお迎えができなくなったそうです。 彼女のドイツ人配偶者からは、「それはあなたの仕事なの? そのせいで残業し、定時に帰れなかったよね?」と嫌味を言われたそうです。 無償の時間外労働など絶対にしないドイツ人(それ以前に法律違反になるでしょうし)、彼女のご主人が不満に思うのもわかる気がします。
最低限の英語力が“安心して暮らせる結婚”のカギに
もちろん、完璧な英語力が必要なわけではありません。ただ、日常生活で困らない程度の英会話(CEFR B1レベル程度)があると、海外生活の負担はぐっと軽くなります。 行政手続き、学校・医療機関利用、地域コミュニティ参加など、生活基盤を支えるためには、ある程度の語学力が不可欠ですから。
海外駐在員はいつか帰国するので、求められる語学レベルはそう高くはありませんが、海外在住者の配偶者としては、相手が日常会話レベル(CEFR B1以上)は欲しいところ。 そうすれば生活の安心感も大きく変わるのではないでしょうか?
結婚はゴールではなく、海外での“共同生活”のスタート。
結婚は愛情だけではなく、共に生活を築くための現実的な視点も必要です。海外での生活は、日本以上に「実務能力」が求められます。
私たちアクア・マーストでは、海外駐在員/在住者の方々に将来を見据えたパートナー選びをサポートしています。
海外駐在員としての生活に理解がある女性と出会いたい、という方は、実際に海外生活を見据えて婚活している方が多く集まる「婚活・結婚相談所アクア・マースト」にぜひご相談ください。

※補足
CEFRとは、外国語の運用能力を測るための国際的な基準です。正式名称は Common European Framework of Reference for Languages(ヨーロッパ言語共通参照枠)で、ヨーロッパで開発されましたが、現在では世界中で使われています。
CEFRは、言語能力を以下の6つのレベルに分けて評価します:
- A1・A2:基礎段階の言語使用者(簡単な日常会話ができる)
- B1・B2:自立した言語使用者(旅行や仕事でのやりとりが可能)
- C1・C2:熟達した言語使用者(高度な議論や専門的な内容も理解・表現できる)
たとえば、英検やTOEIC、TOEFLなどのスコアをCEFRのレベルに換算することで、世界中で自分の語学力を共通の物差しで示すことができるのが特徴です。
■ 日本の英検との比較
CEFRレベル | 日本の英検の目安 |
---|---|
A1 | 英検5級〜4級程度 |
A2 | 英検3級程度 |
B1 | 英検準2級〜2級程度 |
B2 | 英検2級〜準1級 |
C1 | 英検準1級〜1級 |
C2 | 英検1級以上 |
※これはあくまで参考基準です。英検とCEFRでは評価基準やスキルの配分が異なるため、完全な対応ではありません。

海外駐在員/在住者のエキスパート;お世話歴25年以上
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